行きたかった(3)

 19日まだつづき。
 みなさんと合流する前、仕事が済んで三宮に向かうと少しだけ時間があったので、チャーリーズに近いこともあり久々に、本当に久々に、バー・キースに行ってみようと思い立った。こちらもずっと再訪したいしたいと思っていたお店。
 2007年の2月に一度行ったきり。これはシングルモルトに興味を持ち始めた頃。その日はバー・メインモルトとはしごしたのだった。ウイスキーはそんなにたくさん置いてある訳ではないけれど、古いリキュールなどはものすごい品揃えだし、なにより渋いマスターの落ち着いた雰囲気とお話はとても魅力的だった。成田一徹さんの『カウンターの中から』にも取り上げられていて、僕はこの本持って掲載されている知った店まわってサインしてもらおうと下衆な趣味満開なことを考えていたので(この日は持ってなかったけれど)とにかく久し振りに行ってみようと思った。
 久し振りに行ったら少し迷ってしまった。ちょっとわかりにくい場所にあるので。やっとたどりついてドアを開けたら、マスターお電話中で大事な電話だったらしく、「お隣に行ってもらえますか? 同じような店なので」と言われてしまった。お隣とは「キース・イン」のこと。梅田の「オーガスタ」「ターロギー」のように隣接してふたつのお店を開けておられる。そのキース・インの方に入ってみた。こちらは初めて。
 若いバーテンダーさんがカウンターに入っておられて、とても感じのいい方だった。集合までそう時間はないので、まず白州でハイボールを作っていただき、次は目の前にあった最近出た山崎のバーボンバレルをいただいた。香りがまっすぐ入ってくるすっきりした甘さのあるモルト。これの前にパンチョン樽が出ていてこれもおいしかったけれど、全然違う風味でおもしろい。次にいよいよミズナラ樽が出るはずで、こちらは少量本数高価になるだろうけれど、出たら一度は味わってみたい。自分で一本、という野望は捨てている。
 こちらもまた近いうちに、今度は『カウンターの中から』を持参して来たい。今度は「バー・キース」の方に入れてもらえるかなあ?

 ひと晩のことを三回にも分けて書いてしまった。同夜のことはこちら紫さんのブログにも。こちらにはバーの作法についての、当夜の大事なエピソードが書かれています。是非。
http://ameblo.jp/choyushi/entry-11085133986.html